世界中から愛されているジブリ作品⑩
今回は、スタジオジブリが誕生してからの9作品目は、
「もののけ姫」です!!
1997年に公開され、構想に16年、制作に3年をかけた大作!
興行収入193億円を記録し、当時の日本映画の興行記録を塗り替えた。
もののけ姫の名言
伝えたいメッセージは、「生きろ」
アシタカは彼女のために身を張り、
何を言われても「生きろ」と言葉を繋ぐ。
どんな厳しい世界でも生きていればいい。
生きてさえいれば……。そうした願いが感じられる。
<有名なシーン>
サン:死など怖いもんか!
人間を追い払うためなら命などいらぬ!
アシタカ:生きろ……
また、アシタカはサンのことを「美しい」という。
これは、彼女自身のことを指しているのか、
それとも彼女の「強く生きる」様を表している言葉なのか。
そうした奥深いメッセージが込められている。
宮崎駿監督の考え
彼は映画公開後のインタビューで、
「映画がいつも希望を語らなければいけないなんて、僕は思わない。」
と述べた。とても印象的な言葉である。
自然というのは美しくて、とてもいいものであるのと同時に
とても凶暴で恐ろしいものなんですよ。残忍なものだと思うんです。
人間は残酷なもの、残虐なものを自分たちの世界から排除したいと思って、
ヒューマニズムとか法律とかいろんなものを作り上げてきたけれども、
実は自然界そのものが残忍なものである。
暗い時に希望を作り上げ、ごまかしている部分があって、
いい加減な希望より絶望の方がましだという人間もいる。
だから、映画はいつも希望を語らなければいけないなんて思わないのだ。
と言っていた。
ハッピーエンドでは決して終わらない自然の残酷さ、美しさ、
そんな自然という理不尽な大きいものに翻弄されながらも
生きていく人間たちの姿を宮崎監督は描きたかったのではないかと考える。
エンディングからのメッセージ
エンディングには、
「自然と人間が共存するにはどうしたらよいか」
という宮崎監督のメッセージが込められています。
もののけ姫は自然破壊がテーマとして描かれています。
ラストでは、森を守っていたシシ神は死に、森は傷ついたままになる。
また、サンも人間として生きるのではなく、もののけ姫として生きることを選んでいる。
私は、自然と人間がお互いにメリット部分を活かしつつ、
デメリット部分にも目を向け、対処すればいいのではないかと考える。
具体的には、人間の進んだ技術で新たなものを生み出すとき、
自然に配慮して、木など使う量を制限するなどし、
ともに尊重しあっていくということです。